棋王戦

第42期棋王戦五番勝負第2局

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渡辺明棋王に千田翔太六段が挑戦している第42期棋王戦五番勝負。
第1局は157手で千田六段の勝ちとなりました。

では、第1局を振り返りましょう。

第42期棋王戦五番勝負第1局-1

振り駒の結果、先手は千田六段となりました。
注目の初手はノータイムで▲7八金。タイトル戦では35年前に中原誠十六世名人が指されて以来になります。
対する渡辺棋王も予想していたのか、ノータイムで△8四歩と返して角換わり腰掛け銀に進みました。
近年の角換わり腰掛け銀は▲2九飛・▲4八金型が先後問わず流行しており、本局は両者同じ形になりました。
仕掛けどころが難しい将棋で、千田六段は▲4五歩と位を取り、▲4六角と据えて攻めの形を作りに行きます。

 

第42期棋王戦五番勝負第1局-2

先手としては一方的に角を手放しているので、具体的にポイントを挙げる必要があります。▲3五歩から2五の桂馬と連動して攻めを狙います。
▲3五歩によって角の利きが止まったので、後手としては△2四歩も考えてみたいところ。図から△2四歩は▲3四歩△2五歩▲同歩と進めると「桂得でも2枚の金銀(3二金と2二銀)が釘づけになるのがまずいと思った。」と、渡辺棋王の感想があります。
本譜は△3五同歩と取りました。

 

第42期棋王戦五番勝負第1局-3

局面の焦点がぼやけ、どこから攻めたら良いのか難しい中盤戦になりました。
後手は数手前に△6二玉と寄ったところで、また△5二玉と戻りました。この辺りは「両端を狙われて困った。玉の居場所がなくてフラフラした」という渡辺棋王の感想が残っています。
千田六段は▲5七角と再度自陣角を据え、1筋と9筋を攻める体制を整えました。
端が争点になるので、後手としては玉を中央に居る方が安全という判断ですね。

 

第42期棋王戦五番勝負第1局-4

千田六段は1筋から端攻めを決行しました。
その合間に△8六歩と突き捨てを入れた渡辺棋王。一歩渡すので先手の端攻めに弾みがつきます。
感想戦によると、突き捨てを入れないと角の利きを活かした▲8四香の筋が受からないので仕方ない、とのこと。
しかし、本譜も▲1二歩の垂れ歩が生じたので、この辺りは先手の方がペースを握っていると考えられそうです。

 

第42期棋王戦五番勝負第1局-5

渡辺棋王の9筋逆襲が間に合い、後手良しの終盤戦になりました。
▲6一銀の王手に、玉の逃げ道は2つ。上に逃げる△6三玉は▲7二銀不成~▲4三歩~▲7四金で受けづらいかと思われましたが、そこで△6二金と受けて後手有望の終盤戦でした。実戦は△5一玉だったので、▲7二銀成以下詰めろが続いてしまい先手勝勢になりました。
ちなみに一手前の△8六角では△4三角が良かったそうで、「終盤で2手連続悪手を指しているのではダメだ」と、渡辺棋王は嘆いておられたそうです。

 
▲7八金とインパクトのある初手でタイトル戦初勝利を飾った千田六段。今シリーズも見どころが多くなりそうです。
また終盤戦では優勢だった渡辺棋王の巻き返しも期待されます。
戦型は後手番の千田六段次第ですが、力戦模様ではないかと予想します。
 
 
第42期棋王戦五番勝負第2局
渡辺明(わたなべ・あきら)棋王 対 千田翔太(ちだ・しょうた)六段
2017年2月18日(土)
<北國新聞会館>石川県金沢市南町2-1
立会:森内俊之(もりうち・としゆき)九段
解説:広瀬章人(ひろせ・あきひと)八段
聞き手:井道千尋(いどう・ちひろ)女流初段

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