棋聖戦

羽生善治三冠が棋聖を防衛!

羽生善治棋聖に斎藤慎太郎七段が挑戦していた第88期棋聖戦五番勝負。
第4局は127手で羽生棋聖の勝ちとなりました。
シリーズ成績を3勝1敗とし、棋聖位防衛です。

では、第4局を振り返りましょう。

第88期棋聖戦五番勝負第4局-1

第4局は羽生棋聖の先手番です。戦型は斎藤七段の誘導で横歩取りになりました。
先手陣は両方の桂馬を跳ねる攻撃的に布陣ですが、桂頭を守り切れるかというリスクもあります。
そこを攻める△7四歩を「やりたくなった」という斎藤七段。序盤の勝負手です。
実戦は飛車の横利きで桂頭を守る▲3五歩でしたが、ここでは▲2二歩もあったようです。もし△同金なら▲6六角~▲4五桂のようなイメージです。

 

第88期棋聖戦五番勝負第4局-2

前図の△7四歩は先手から見て左の桂馬を攻める準備で、今度は△3六歩~△2八角と右の桂頭を攻める斎藤七段。
じっとしていられない羽生棋聖は飛車交換から「▲2一飛はしょうがない」と着手します。
感想戦によるとここで指した△3六香があまり効果的ではなかったそうで、△1二香や△4四香(終局後現地大盤解説会場で羽生棋聖が指摘)が有力だったといいます。
歩があれば△3六歩なので、歩切れが形勢に大きな影響を与えていることが分かります。

 

第88期棋聖戦五番勝負第4局-3

斎藤七段がやや攻めあぐね気味の中盤戦。
そこで手筋の▲2三歩がスマートな攻め筋で、羽生棋聖の優勢がくっきり浮かび上がってきます。
▲2三歩に代えて▲2二歩も確実な攻めですが、できる「と金」の位置が2一と2二では、金に当たる分だけ攻めの厳しさが違いますね。
実戦は△2三同銀と歩を払いましたが、▲3五香が継続手。
歩の利かない筋に香車を打つのも基本手筋ですね。

 

第88期棋聖戦五番勝負第4局-4

先手優勢ではありますが、斎藤七段の頑強な抵抗により、簡単に勝ち切れる将棋ではありません。
感想戦で「もっとよい寄せはなかったですかねぇ」という羽生棋聖のコメントが残っています。
実戦は▲3一龍と歩を取ったので△3四歩と打たれました。これも悪いわけではありません。
代案も難しいところで、歩を取ったから打たれた、と考えれば▲2二龍はあったかもしれません。

 

第88期棋聖戦五番勝負第4局-5

局面は先手優勢の終盤戦、しかし、決め手が見つかりにくい将棋です。
控室の石田九段がこの局面で決め手を発見しており、その手順は図から▲4二同成香△同銀▲4一銀△同金▲6二金△同玉▲4一龍という順です。これなら次の▲7四桂と▲5二金が受けづらく先手がはっきり良くなります。
実戦は▲2二龍と逃げたため寄せが遠のいたものの、先手優勢に変わりはありません。

 
最後は両者1分将棋になり、斎藤七段も逆転を狙う粘りを続けますが、秒読みの中大きく崩れることなく指し続けた羽生棋聖の寄せが上回りました。

羽生三冠はこれで棋聖位を10連覇。通算は16期で歴代1位タイとなりました。
最近の棋聖戦では若手棋士相手に連覇を重ねており、より価値のあるものになっていますね。
次は王位戦の防衛に向けて照準を絞られることでしょう。

羽生善治三冠、棋聖防衛おめでとうございます!

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