王座戦

第63期王座戦五番勝負第5局

羽生善治王座に佐藤天彦八段が挑戦している第63期王座戦五番勝負。
第4局は88手で羽生王座の勝ちとなりました。
シリーズ成績を2勝2敗とし、王座の行方は最終局に持ち越されました。

では、第4局を振り返りましょう。

第63期王座戦五番勝負第4局-1

第4局は佐藤天八段の先手番です。
後手の羽生王座は2手目△3四歩と、第2局とは手を変えました。
そして、1手損角換わりへ。
前々期の中村太地六段の時も、カド番(千日手指し直し局は後手番)をこの戦法でしのぎました。
ここ一番で持ってくる羽生王座の作戦選択に、王座防衛にかける本気度を感じます。

 

第63期王座戦五番勝負第4局-2

1手損角換わりにした後手は、腰掛け銀にするのが相場です。
ところが羽生王座は早繰り銀を選択。
相反するようですが、こうなってみると、損した一手が▲6八玉になっており、後手の攻めに近くなっています。
手損をしたのに、得になっている雰囲気さえあります。

 

第63期王座戦五番勝負第4局-3

早繰り銀で攻めるぞ、と見せた羽生王座でしたが、実際は攻めずに先手の攻めを待って反撃に出ました。
今、佐藤天八段が角を切ったところで、△3七歩成がここでしか入らない歩成り。
後からだと効果が薄くなるそうで、抜け目なく細かい利かしを入れる辺り、さすがトッププロです。
ただ、入れたからといって形勢が良くなったわけではなく、ソフトはわずかながらに先手良しといいます。

 

第63期王座戦五番勝負第4局-4

強く攻めに行った佐藤天八段の▲7一角。
飛車取りはもちろんのこと。4五の桂馬と連動して5三のマス目に殺到しようという含みもあります。
しかし、本譜を追ってみると、この角が大した成果を挙げられずに取られてしまいました。
▲7一角に代えて▲5三桂成が有力で、感想戦ではそれで難解とされました。

 

第63期王座戦五番勝負第4局-5

角桂と銀の交換で駒損している先手ですが、駒の効率と手番で取り返しにいこうとしています。
その矢先に飛んできた△6九金。
取れば△3六角の王手飛車です。
仕方のない▲8八玉に打たれた△4四歩。
取れば△6六角でやはり王手飛車です。
佐藤天八段は、後手のこの組み立てを「気づくのが遅かった」そうで、せっかく打った4一の銀が取られてしまっては、形勢がはっきりしてしまいました。

カド番をしのいだ羽生王座。
百戦錬磨とはいえ、冷や汗をかいたことと思います。
佐藤天八段もチャンスのあった将棋だけに惜しかったですね。
第5局はかなり間が空くので、お互いにどんな準備をしてくるのかとても楽しみな将棋です。
戦型は振り駒次第ですが、羽生王座が佐藤天八段の得意戦法を受けそうな気がします。
 
 
第63期王座戦五番勝負第5局
羽生善治(はぶ・よしはる)王座 対 佐藤天彦(さとう・あまひこ)八段
2015年10月26日(月)
9:00~
<常磐ホテル>山梨県甲府市湯村2-5-21
立会:森下卓(もりした・たく)九段

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第63期王座戦五番勝負 第5局 羽生善治王座 vs 佐藤天彦八段
大盤解説は13:00~
解説:永瀬拓矢(ながせ・たくや)六段
聞き手:貞升南(さだます・みなみ)女流初段

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