森内俊之竜王に糸谷哲郎七段が挑戦している第27期竜王戦七番勝負。
第2局は110手で糸谷七段が勝ちました。
シリーズ成績は糸谷七段の2連勝です。
では、第2局を振り返りましょう。
第2局は森内竜王の先手。
自然に進めた手に対し、糸谷七段は得意の一手損角換わりでした。
1手損角換わりにも2つの流派があり、△3二金と上がってから角を換えるパターンと、4手目で角を換えてしまうパターンです。
このパターンは、後に3二に玉を囲ったほうが良いケースがあり、それに対応しているともいえます。
糸谷七段は△3二金型を指す予定ではなかったが、先手の駒組みを見て、咎めに行きたくなった、という旨の感想を残しています。
そして、前例の羽生・山崎戦へ合流しました。
NHK杯の将棋なので、ご記憶の方も多いことでしょう。
前例の羽生さんは、▲5八金右~▲1八角と馬を消しました。
森内竜王は、▲4八金~▲3七金~▲2六角と馬を消したほうが良いと判断されたようです。
一転、落ち着いた展開となり、先手から端攻めを仕掛けたところ。
ここで、△1六歩と歩を取られる位置を変えたのが、手筋の一着。
後々水面下の変化でも、浮いた香車が負担になったそうです。
封じ手は▲2四歩。
どうも、これがあまり良くなかったのでは?という感想でした。
と、いうのも、直後に△2七歩~△2八角で先手が困っているからです。
ゆえに後手から2筋の歩が立つようにした▲2四歩が良くなかったということがわかります。
後手リードで進んだ終盤戦で、糸谷七段が勝ちを意識した一着が、この△2五角でした。
先手がこの地点に角を置いていた時も好防によく利いていました。
急所はどこまで行っても急所。
確かにこの手で先手の指す手が難しくなっています。
以下、プロ的には難しいところもなく、森内竜王の投了となりました。
開幕2連勝で勢いのついた挑戦者を森内竜王は止めることができるのか注目ですね。
第3局までは日がないので、このままズルズルいかないことを願っています。
戦型は、森内竜王が避けなければ角換わりになると予想します。
第27期竜王戦七番勝負第3局
森内俊之(もりうち・としゆき)竜王 対 糸谷哲郎(いとだに・てつろう)七段
2014年11月6・7日(木・金)
9:00~
<帝国ホテル 東京>東京都千代田区内幸町1-1-1
立会:森下卓(もりした・たく)九段
解説:飯島栄治(いいじま・えいじ)七段
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第27期竜王戦 七番勝負 第3局初日 森内俊之 竜王 vs 糸谷哲郎 七段