竜王戦

第30期竜王戦七番勝負第2局

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渡辺明竜王に羽生善治棋聖が挑戦している第30期竜王戦七番勝負。
第1局は95手で羽生棋聖の勝ちとなりました。

では、第1局を振り返りましょう。

第30期竜王戦七番勝負第1局-1

振り駒の結果、羽生棋聖の先手番となりました。
初手▲2六歩に渡辺竜王の2手目は△8四歩と受けて立つ構え。相掛かりに進みました。一昔前は7手目に飛車先交換をしていたものですが、最近では保留するのがトレンド。本局の先手は21手目に交換をしています。
その交換した歩を再び合わせて行ったのが図の局面です。相手の飛車の横利きが止まったら横歩を取りに行くのがひとつのセオリーで、横歩取り△8五飛戦法のようなイメージです。同じイメージで、この局面は▲3五歩と交換を狙う手も有力でした。

 

第30期竜王戦七番勝負第1局-2

3四の歩を守るのは難しいと判断した渡辺竜王は△8二飛と引き、羽生棋聖は狙い通り横歩を取ることに成功しました。続いて、羽生棋聖の手は端に伸びます。
控室にいた棋士のみなさんが驚きの声をあげた一手で、突き捨てのタイミングが意外だったようです。
感想戦で単に▲3七桂だと、角交換から△2八角の変化の時に困るとのこと。突き捨てが入っていれば▲1五香と歩が取れるので、同じ香損でもこちらが勝るという判断で、深い読みに裏打ちされた手段でした。

 

第30期竜王戦七番勝負第1局-3

1筋の突き捨てはメリットもありますが、△1六歩から逆用されるデメリットもあります。
本譜は先手の攻めに対して、後手は△1六歩から逆襲して激しい駒の取り合いになりました。この辺りについて渡辺竜王は「受けたほうがじり貧に近くなっちゃう将棋なので」と語っており、一直線の変化はしょうがなかったことがうかがえます。
実戦はここで△3三同桂と取りましたが、感想戦では△2九とがまさった可能性があると検討されました。渡辺竜王のブログによると「どっちもあったというレベル」だったそうです。

 

第30期竜王戦七番勝負第1局-4

図での駒割は▲金銀△飛で先手が駒得です。しかし△2八とから取り返す手段があるので、先手が忙しい局面とも言えます。
羽生棋聖は▲7五桂と上部を押さえました。▲8三銀から飛車を取りに行く手も視野に入っています。
渡辺竜王は何か受けることになりますが、「△72角のほうが手として上だったかと(渡辺明ブログ)」とのことです。実戦は上から打ってしまったため、7四の角を取られて攻められる筋が生じてしまいました。

 

第30期竜王戦七番勝負第1局-5

このお二人の将棋はコンピュータソフトに検討させても終盤までずっと互角が続くことが多く、見ごたえがあって好きです。本局は激しいやり取りがあったにも関わらず69手目の局面まで互角という評価値でした。
大きく動いたのが70手目の局面で、△3八とに代えて△6三銀という受けがあったとソフトは指摘しています。▲7四馬は△同銀で8三のマス目は受かっていますし、▲6三同桂成は△同角で▲4五桂の筋を消しています。
桂の利きに銀を打つのは人間的には相当やりづらく、ソフトならではの考え方ですね。
こういう手を見ると将棋って難しいなと改めて実感します。

 
羽生棋聖が幸先の良い1勝を挙げました。先般の王座失冠の影響はなさそうですね。
対する渡辺竜王はブログで「苦しいスタートですが、来週の第2局以降、巻き返せるようにやるしかありません。」と決意を綴っております。
第2局は渡辺竜王の先手番ですので、戦型は角換わりか雁木を予想します。
 
 
第30期竜王戦七番勝負第2局
渡辺明(わたなべ・あきら)竜王 対 羽生善治(はぶ・よしはる)棋聖
2017年10月28・29日(土・日)
<大船渡市民文化会館>岩手県大船渡市盛町字下舘下18-1
立会:屋敷伸之(やしき・のぶゆき)九段
立会・新聞解説:飯塚祐紀(いいづか・ひろき)七段

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 第30期竜王戦 七番勝負 第2局初日 渡辺明竜王 vs 羽生善治棋聖
 解 説:佐藤秀司(さとう・しゅうじ)七段
 聞き手:宮宗柴野(みやそう・しの)女流初段
 第30期竜王戦 七番勝負 第2局二日目 渡辺明竜王 vs 羽生善治棋聖
 解 説:広瀬章人(ひろせ・あきひと)八段
 聞き手:貞升南(さだます・みなみ)女流初段
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 第30期 竜王戦 七番勝負 第二局 1日目 渡辺明竜王対羽生善治棋聖
 第30期 竜王戦 七番勝負 第二局 2日目 渡辺明竜王対羽生善治棋聖
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