女流王位戦

第27期女流王位戦の挑戦者は岩根忍女流三段

3月18日(金)に第27期女流王位戦挑戦者決定戦が行われました。
挑戦者決定戦に進出したのは清水市代女流六段と岩根忍女流三段。
結果は102手で岩根女流三段の勝ちとなりました。

では、挑戦者決定戦を振り返りましょう。

第27期女流王位戦挑戦者決定戦-1

振り駒の結果、清水女流六段の先手番となりました。
岩根女流三段は得意の三間飛車を採用し、それを見た清水女流六段は天守閣美濃に囲いました。
角道を止める振り飛車自体が少なくなっているプロ棋界で、さらに出現率の低い天守閣美濃が見られるとは、とても幸運ですね。

 

第27期女流王位戦挑戦者決定戦-2

天守閣美濃ですと右銀を7七に持っていく指し方がよく見られましたが、清水女流六段の構想はそれを攻めに使うものでした。
棋譜コメントにも書かれているように、このような戦い方は「羽生の頭脳」に詳しいです。
4筋で戦いが起きたので、岩根女流三段はそこに飛車を回り、さらに飛車を切っていきました。

 

第27期女流王位戦挑戦者決定戦-3

棋譜コメントに中田功七段のお名前が出ていたのを見て思い出したのは、ある講座で角を残して飛車を切る、というものでした。この将棋も3三の角を残し、飛車を切っていますね。
岩根女流三段は、飛車切りを「やりすぎ」と判断していたようですが、ソフトの評価値は後手良しでした。ただ、図の△5四歩では評価値が互角に戻り、一連の流れからして「やりすぎ」と判断されたのでしょう。
では、△5四歩に変えてどうするか?ですが、単純に△8七銀と打ち込んでいって良いとソフトは言っています。2筋の突き捨てが入っており、手持ちの歩が多いというのも後手にとってプラスですね。

 

第27期女流王位戦挑戦者決定戦-4

玉頭のたれ歩はやはり大きいもの。清水女流六段をもってしても、それを残したままでは辛い将棋です。
現在、当たりになっていた金を上がった局面で、△6五角成が狙いとしてあります。
飛車が利いているのですぐにはできませんが、それを止める△7五桂が控室の宮田六段指摘の明快な手でした。
感想戦で指摘された岩根女流三段も納得されていたそうです。

 

第27期女流王位戦挑戦者決定戦-5

明快な決め手を逃し混戦模様の終盤戦。
清水女流六段はこの辺り時間が少なく、さらに攻防両方読まなくてはいけないという厳しい状況です。
本譜は受けに回る方針で▲5八歩と角道をさえぎりました。
ただ、これは受けただけの手になってしまっており、同じ受けに回るなら▲8八歩と攻め駒に当てて受けるのが強い受けです。
手番を握った岩根女流三段が難解な終盤戦を逃げ切り、挑戦権獲得となりました。

 
岩根女流三段はこの女流王位戦リーグで昇段したばかり。
さらに挑戦権獲得となり、勢いを感じます。
この挑戦でタイトル戦登場が3度目となり、3度目の正直になるか注目ですね。
里見女流王位は振り飛車党相手に居飛車を指すこともありますので、対抗形か相振り飛車が中心のシリーズとなりそうです。

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