朝日杯将棋オープン戦

第8回朝日杯将棋オープン戦は羽生善治名人が優勝!

2月14日(土)に、第8回朝日杯将棋オープン戦の準決勝・決勝が行われました。
決勝のカードは羽生善治名人と渡辺明二冠。
結果は109手で羽生名人の勝ちとなりました。

では、決勝戦を振り返りましょう。

第8回朝日杯将棋オープン戦決勝-1

振り駒の結果、先手が羽生名人になりました。
渡辺二冠の2手目△8四歩に、羽生名人、▲5六歩と意表の中飛車へ。
これには渡辺二冠も面食らったようで、動画では背もたれにもたれて、しばし呆然。
方針が決まってからは顔つきも手つきもしっかりして、得意の穴熊に囲いました。
この辺りは流行形と、羽生名人の感想でした。

第8回朝日杯将棋オープン戦決勝-2

 
解説会場にいらっしゃった伊藤五段によると、後手のほうが早く手詰まりになって、先手は攻めを待つ展開になりやすい、とのことです。
素人目には△7三桂を跳ねてからと思いましたが、渡辺二冠は積極的に仕掛けていきました。

第8回朝日杯将棋オープン戦決勝-3

 
渡辺二冠のブログによると、上の図の仕掛け辺りからこの△9三角打辺りまで読まれていたそうです。
▲8一飛成と桂馬を取らせても、△7八飛と打ち、数で攻めて取り返そうという狙いです。
ところが、ここからしばらく進んだ局面で……

第8回朝日杯将棋オープン戦決勝-4

 
大盤解説会で山口恵梨子女流初段が指摘していた、歩頭の▲7五香。
打ち捨てた損より、2枚角の利きを止めた得のほうが大きいのです。
渡辺二冠のブログによると、この手が読めていなかったそうで、「終わりました」との判断だったそうです。

第8回朝日杯将棋オープン戦決勝-5

先手優勢の終盤戦。
最後の▲2一龍が穴熊崩しの基本で、2一の桂馬を取ると、とても寄せやすくなります。
「終盤は駒の損得より速度」の格言通りですね。
この手では▲3二金もあり、これも先手勝ち。
コンピュータなら先に読んだ方を選ぶそうですが、羽生名人は龍切りの手を入れた寄せを選びました。
名人として棋譜を残す人間の矜持を垣間見た、と言うのは言い過ぎでしょうか。

羽生名人は、この勝利によって朝日杯将棋オープン初の連覇を果たすとともに、通算勝ち星を1,308とし、歴代3位タイとなりました。

羽生名人、おめでとうございます!

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