朝日杯将棋オープン戦

第9回朝日杯将棋オープン戦は羽生善治名人の優勝!

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2月13日(土)に朝日杯将棋オープン戦の準決勝と決勝が行われました。
決勝進出は羽生善治名人と森内俊之九段のお二人。
結果は羽生名人の優勝となりました。

では、決勝戦を振り返りましょう。

第9回朝日杯将棋オープン戦決勝-1

振り駒の結果、森内九段の先手番となりました。
戦型は、羽生名人の2手目△8四歩に▲6八銀からの矢倉です。
後手の△5三銀右が急戦を目指した手で、図のようになると、昔懐かしの将棋になります。現代で多いのは△5四銀に変えて△3三銀。これは渡辺竜王の新手で、それを受けたのは他ならぬ羽生名人でした。
△5四銀以下の進行は羽生名人の著書に詳しいところで、森内九段も茶目っ気たっぷりに「羽生さんの本に……」と、感想戦でおっしゃっていました。

 

第9回朝日杯将棋オープン戦決勝-2

 
実戦例の多い▲2五桂に変えて、▲5九飛と新構想を披露した森内九段。40分の持ち時間にしては長考の部類に入る消費時間でした。
感想戦では、これが大勢に遅れたという旨のことをおっしゃっており、対局者の中では後手が指しやすくなったという見解のようです。

 

第9回朝日杯将棋オープン戦決勝-3

森内九段の新構想は、素人目には後手の角を移動させ、先手の右銀を使いやすくしたものと映りました。
その右銀を5筋からさばきにいき、図の△5五歩にも▲同銀!と取って銀交換を目指します。
通常であれば駒と手番を渡すので相当やりにくいものですが、「ここで有力な手が難しかった」という羽生名人の感想があるように、きわどいバランスを保っているようです。

 

第9回朝日杯将棋オープン戦決勝-4

玉頭から攻めるぞ、と歩を突き捨ててから△3八銀とギアチェンジしたのが、いかにも羽生名人らしい柔軟な発想でした。歩切れを解消して▲4六角を防いでいます。
そして、その成銀を生かすべく△5七歩と垂らしましたが、▲7七角とかわされる展開になると「少し空振っていました(羽生名人)」そうです。
ここでは解説の山崎八段が指摘した△3三角が良かったそうで、遊び駒を活用する味の良い一手です。

 

第9回朝日杯将棋オープン戦決勝-5

局面は難解な終盤戦をむかえています。
3二の金に対して▲4一銀とひっかけるのはよくある手筋ですが、森内九段は「よくないなと思いながら打ってしまいました」といいます。
変えて▲2四歩と玉頭から手をつけるのが良かったそうで、やはり歩による攻めが一番効率が良いことを改めて実感します。
実戦の進行を追うと、打った4一の銀を取られ、それを△7八銀打と先手玉の寄せに役立てられており、この手が敗因だったとおっしゃる森内九段の気持ちもわかります。

 
きわどい終盤戦を制し、羽生名人の優勝となりました。
羽生名人はこの優勝で朝日杯将棋オープン戦を3連覇。
早指しは若手有利と言われる中で、この結果はさすがですね。
今期NHK杯や銀河戦などの早指し棋戦では早々に敗退してしまったので、ファンの方もホッとされたのではないでしょうか。
羽生名人はこの後、王将戦から名人戦の防衛戦を控えることになります。
こちらも楽しみですね。

羽生名人、朝日杯将棋オープン戦優勝おめでとうございます!

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