女流王座戦

第5期女流王座戦五番勝負第5局

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加藤桃子女流王座に伊藤沙恵女流二段が挑戦する、第5期女流王座戦五番勝負。
第4局は103手で加藤女流王座の勝ちとなりました。
シリーズ成績を2勝1敗1持将棋とし、防衛に王手をかけました。

では、第4局を振り返りましょう。

第5期女流王座戦五番勝負第4局-1

第4局は加藤女流王座の先手番です。
角道を止めて矢倉を目指す伊藤女流二段に、加藤女流王座も追随しました。
▲7八銀から引き角を急ぐのは、第1・2局と同じ構想ですね。
「飛車先交換、3つの得あり」という格言があり、ここで▲2四歩と交換にでたいところですが、時期尚早です。
具体的には、角と歩を交換したあと、△8八角▲7七角△9九角成▲同角△2三香と飛角交換をする手段があり、先手が好んで飛び込む変化ではありません。

 

第5期女流王座戦五番勝負第4局-2

後手は飛車先不突を生かし、中央から右に駒を集めて陣形を組み立てました。
5一の角が気になるところですが、図の歩成に変えて△7四歩と突いて後の△7三角を狙うのは、さばきあいの展開となり、厚みの生きない将棋になるそうです。
盤面の右側で勝負する方針に沿って、本譜はと金を作りにいきました。

 

第5期女流王座戦五番勝負第4局-3

加藤女流王座も▲2四歩と垂れ歩で玉頭に拠点を残し、反撃を狙っています。
大駒の利きを止めつつ金取りの▲5五桂が味良く見えましたが、△同角と取られてみると2枚換えであまり芳しくなかったようです。
▲5五桂に変えて▲7九玉が良かったそうで、戦場から遠ざかり、左辺に集めた駒が生きてきます。
「玉の早逃げ、8手の得」と、格言は教えていますが、この場面も大意では当てはまると言えそうです。

 

第5期女流王座戦五番勝負第4局-4

飛車を成られて、と金もあり、先手劣勢を思わせますが、玉が堅いことと、▲5九飛で飛の働きを互角に戻すことができるので、形勢としては微妙です。
飛車をぶつける前に味付けをした▲3三歩が焦点の歩の手筋。
△同銀は▲2三歩成なのでどちらかの金で取りますが、横からの攻めに弱い形にしてから飛車をぶつければ一層効果的ですね。

 

第5期女流王座戦五番勝負第4局-5

ガッチリと△4二銀打と打って、飛車をどかしてから△5九飛成と取った伊藤女流二段。
この後の展開を考えると、ここで銀を手放さなかったほうが寄せやすかったといいます。
確かに実戦の手順ですと攻め駒は、龍・角・桂の3枚。桂馬は歩を絡めたタテからの攻めには役に立ちますが、今回のようなヨコの攻めにはやや不向きです。
代案としては、同じ角を取りに行くなら△5八桂成があり、これなら角銀を持って横から攻めることができるので、激戦だったそうです。

 
以下、玉の堅さを生かした加藤女流王座が、後手玉を寄せ切りました。

次局は伊藤女流二段の先手番です。
ここまで矢倉シリーズですから、第5局も矢倉になることでしょう。
クリスマスに女流王座を防衛するのか、決着を年明けまで持ち越すのか、注目の一戦です。
 
 
第5期女流王座戦五番勝負第5局
加藤桃子(かとう・ももこ)女流王座 対 伊藤沙恵(いとう・さえ)女流二段
2015年12月25日(金)
10:00~
<東京将棋会館>東京都渋谷区千駄ヶ谷2-39-9
立会:飯野健二(いいの・けんじ)七段
記録:塚田恵梨花(つかだ・えりか)女流2級

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