竜王戦

第28期竜王戦七番勝負第2局

糸谷哲郎竜王に渡辺明棋王が挑戦している第28期竜王戦七番勝負。
第1局は142手で糸谷竜王が勝ちました。

では、第1局を振り返りましょう。

第28期竜王戦七番勝負第1局-1

振り駒の結果、渡辺棋王の先手となりました。
糸谷竜王の後手番ですから1手損角換わり、と思いきや、横歩取りに進みました。
最近の横歩取りは、まずは中住まいにして、タイミングを見て囲い直すという流れがよく見られます。
この▲6八玉もそれに沿った手で、矢倉にしようという発想です。
見慣れていないせいか、右の金銀が取り残された感があるのは私だけでしょうか。

 

第28期竜王戦七番勝負第1局-2

先手の渡辺棋王は▲5六角と積極的な指し回し。後手の飛車を狭いところに追いやり、5筋の歩を突かせコビンを開けさせるなど、手放した見返りとして得かはアマチュアには分かりませんが、効果がありました。
対する糸谷竜王も△6二角と手放し、コビンを受けつつ1筋の攻めを見ています。
ところが次の▲3五歩で、現地のPnanzaは先手に+600点以上の数値を出したといいます。
うちのソフトでも試してみたら、やはり先手持ちでした。

 

第28期竜王戦七番勝負第1局-3

局面は銀損ですが、飛車を手持ちにして取り返せるという読みと思われる▲2一飛。飛車が好きな渡辺棋王らしい大局観です。
しかし、局後にこの手を悔やんでいました。
「と金は将棋界最強の駒」というのは、以前のNHK杯で山崎隆之八段がおっしゃっていましたが、それを残す▲4二とが良かったそうです。
ニコニコ生放送の広瀬章人八段もこれを指摘されていて、「と金のおそはや」とは、よく言ったものです。

 

第28期竜王戦七番勝負第1局-4

△8五桂に対して▲6七金と補強した渡辺棋王。この辺りでは「負け筋がないんじゃないかと思った」という旨の発言をされており、先手優勢を意識されていたようです。
ところが、続く感想として「本譜は最悪でした」と言います。
ちなみに、うちのソフトもこの手には反応を示しました。

 

第28期竜王戦七番勝負第1局-5

それでもねじり合って、横歩取りでは珍しい玉頭のたたき合いになりました。
△7七銀成は△7四馬以下の詰めろで、先手の持駒に斜め駒しかないという条件で成立する詰み筋です。
そこで▲5八金とそっぽの金を補充するのが詰めろ逃れで、こういう発想は案外うっかりしやすいですね。
実戦は△7四馬に▲8五金と合駒して、詰みは逃れましたが現実の金損は痛く、形勢は後手良しです。

 
以下、玉頭戦特有の戦いを制した糸谷竜王の勝ちとなりました。

次局は糸谷竜王の先手番です。
渡辺棋王が避けなければ角換わりが最有力で、前期竜王戦から進化した腰掛け銀が見られると予想します。
 
 
第28期竜王戦七番勝負第2局
糸谷哲郎(いとだに・てつろう)竜王 対 渡辺明(わたなべ・あきら)棋王
2015年10月29・30日(木・金)
9:00~
<京王プラザホテル札幌>北海道札幌市中央区北5条西7-2-1
立会:森下卓(もりした・たく)九段
解説:富岡英作(とみおか・えいさく)八段

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第28期竜王戦 七番勝負 第2局初日 糸谷哲郎竜王 vs 渡辺明棋王
解説:田丸昇(たまる・のぼる)九段
聞き手:本田小百合(ほんだ・さゆり)女流三段

第28期竜王戦 七番勝負 第2局2日目 糸谷哲郎竜王 vs 渡辺明棋王
解説:屋敷伸之(やしき・のぶゆき)九段
聞き手:竹部さゆり(たけべ・さゆり)女流三段

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