将棋日本シリーズ

JTプロ公式戦 準決勝第二局

10月12日(土)に愛知県で行われたJTプロ公式戦準決勝第一局。
124手で三浦九段の勝ちとなりました。

では、第一局を振り返りましょう。

2015JTプロ公式戦準決勝第一局-1

振り駒の結果、渡辺JT杯覇者の先手番となりました。
戦型は角換わり腰掛け銀。後手の三浦九段の誘導で、先後同型になりました。
「42173」の突き捨てを入れる定跡で、△4四銀と受けると、富岡流を経て先手が良くなります。
郷田九段(当時)相手に順位戦で指された1局がそのまま定跡となり、その時の先手は他ならぬ渡辺JT杯覇者でした。

 

2015JTプロ公式戦準決勝第一局-2

上図で△4四銀は先手良しと見る向きがあるので、△8六歩と反撃に行くのが最近指されている手法です。
2筋の突き捨てがなければ、前期竜王戦第3局と同じ進行です。
三浦九段は「研究会で指された」△4一飛と前例を離れました。
渡辺JT杯覇者の対策はいかに。

 

2015JTプロ公式戦準決勝第一局-3

角換わりらしく派手に駒交換が行われました。
しかし、落ち着いて見ると、▲5六歩と銀を取り返せなくてはいけませんが、△4六角の王手飛車でキズが深まります。
といって、取れないようでは銀損ですし、ここでは後手の作戦が成功しているようです。
プロの研究手順は恐ろしいですね。
実戦はここから▲3四歩と叩き、細い攻めをつなげていきます。

 

2015JTプロ公式戦準決勝第一局-4

「少し足りない」と、思って指されていた渡辺JT杯覇者。
▲4三桂とハッとする手で攻めをつなげます。
詰めろなので△同金が普通ですが、▲2三飛成と竜ができました。
ここでソフトの評価値は後手優勢から一気に互角に。
▲4三桂に対しては△4二玉と逃げ、▲5一飛成△4三玉で後手良しというのです。
人間にはなかなか浮かばない発想ですね。

 

2015JTプロ公式戦準決勝第一局-5

ソフトの評価値は一回互角に戻ったものの、やはり現実の駒得は大きく、後手優勢の終盤戦です。
早指し棋戦で、感想戦でも「精査してみないと分からない」というほど、難解な局面。
ソフトがこの局面だけ先手優勢と出したので、その手を聞いてみたら、▲4二銀といいます。
△同飛成なら、▲同桂成△同玉▲3四角成で、攻めの速度が逆転します。
△2一玉と逃げても、▲2二桂成△同玉▲3三銀成△同玉▲3四金△2二玉▲2三歩と押さえてから▲7四角成とすれば先手が良いといいます。
駒を渡しているので自玉がどうなるかも読まねばならず、この辺りはソフトならではの組み立てですね。

 
新研究を決めた三浦九段は、次局東京都で決勝戦を迎えます。

勝者コメントと棋譜はこちらから。
「準決勝第一局 東海大会」勝者・三浦九段のコメントを掲載!

準決勝第2局は、深浦九段と豊島七段の登場です。
イメージ的には、深浦九段の受け、豊島七段の攻め、になりそうです。
両者居飛車党ですから、戦型は矢倉か角換わりを予想します。
 
 
将棋日本シリーズ 大阪大会 JTプロ公式戦 準決勝第二局
深浦康市(ふかうら・こういち)九段 対 豊島将之(とよしま・まさゆき)七段
2015年10月24日(土)
15:40 開演予定
<大阪市中央体育館 メインアリーナ>大阪府大阪市港区田中3-1-40

解説:久保利明(くぼ・としあき)九段
聞き手:室田伊緒(むろた・いお)女流二段
読み上げ:長谷川優貴(はせがわ・ゆうき)女流二段

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