将棋日本シリーズ

JTプロ公式戦 準決勝第一局

9月26日(土)に香川県で行われた、JTプロ公式戦二回戦第四局。
143手で深浦九段の勝ちとなりました。

では、第四局を振り返りましょう。

2015JTプロ公式戦二回戦第四局-1

振り駒の結果、深浦九段の先手番となりました。
戦型は角換わりへ。
図の一手前の局面は、前期NHK杯▲木村八段△森内九段戦と同一で、その時の解説は深浦九段でした。
木村定跡と似ていて、▲6八金右と△4二金右が入っている違いがどう出るかという研究課題の局面です。
そこで、▲9八香が深浦九段の趣向。
主導権は渡してしまいますが、後手から動いてもらおうという意味合いの手です。

 

2015JTプロ公式戦二回戦第四局-2

▲9八香を見た森内九段は△6五歩と仕掛けました。
△4二金右が入っている形は、△6三金がないため▲6四角には角を手放さなくてはいけません。これが木村定跡との違いです。
1・2筋に味をつけて、6四の角を引いた手が私には印象的で、解説の谷川九段も「面白いですね」とおっしゃっています。

 

2015JTプロ公式戦二回戦第四局-3

「駒損になってしまい、途中は自信はありませんでした。」と深浦九段。先手は桂損で、後手の陣形に厚みがあり、確かに先手の好材料は少ないです。
握った手番を生かし▲8五歩と玉頭からの攻めに出ました。
矢倉や角換わりで自分から8筋の歩を突くのはなかなかありません。
しかし、角当たりのこの局面ではここくらいしか形勢を離されない方法がないので、仕方ないとも言えます。
ここだけ見ても、先手の形勢が悪いことが分かりますね。

 

2015JTプロ公式戦二回戦第四局-4

敵の打ちたいところに打て、の格言通り、▲4二銀を先手で消した森内九段。
逃げているようでは勝ち目がないので、▲2三飛成から▲4四桂と肉薄します。
その攻めで駒損を取り返されてしまったので、ここでは△2五銀打の受けもあったようです。
上部に厚みを作り、▲4二銀には入玉も視野に入れる指し方ですね。

 

2015JTプロ公式戦二回戦第四局-5

いろいろあったものの、後手が優勢の終盤戦。
「見切り発車」と、おっしゃる森内九段の指し手は△7八飛成でした。
自玉が危ないだけに、2枚目の飛車を渡すのは相当の勇気が必要と思われます。
ソフトとの検討によると、△7八飛成自体は悪手ではなく、その後に別の手段があって後手勝勢、ということでした。
将棋にはいろんな手順があるんですね、というありふれた感想を改めて実感した検討でした。
実戦は、一回受けに回って駒を貯めた深浦九段が、間隙を縫って後手玉を寄せ切りました。

 
逆転で準決勝進出を決めた深浦九段は、次局大阪市で豊島七段との対局になります。

勝者コメントと棋譜はこちらから。
「二回戦第四局 四国大会」勝者・深浦九段のコメントを掲載!

準決勝第1局は、渡辺JT杯覇者と三浦九段の登場です。
棋王戦でも戦ったことのあるお二人で、横歩取りや矢倉辺りが主戦場になりそうです。
熱戦を期待しましょう。
 
 
将棋日本シリーズ 東海大会 JTプロ公式戦 準決勝第一局
渡辺明(わたなべ・あきら)JT杯覇者 対 三浦弘行(みうら・ひろゆき)九段
2015年10月12日(月・祝)
15:40 開演予定
<ポートメッセなごや 第3展示館>愛知県名古屋市港区金城ふ頭2-2
解説:杉本昌隆(すぎもと・まさたか)七段
聞き手:村田智穂(むらた・ちほ)女流二段
読み上げ:熊倉紫野(くまくら・しの)女流初段

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