女流王座戦

第7期女流王座戦五番勝負第5局

里見香奈女流王座に加藤桃子女王が挑戦している第7期女流王座戦五番勝負。
第4局は92手で里見女流王座の勝ちとなりました。
シリーズ成績を2勝2敗とし、2年ぶりの第5局突入です。

では、第4局を振り返りましょう。

 
第7期女流王座戦五番勝負第4局-1

第4局は加藤女王の先手です。第2局と同じく初手▲2六歩~▲2五歩と飛車先を決め、里見女流王座も同じように銀対抗の形に組みます。
同一手順で40手目まで進み、手を変えたのは前回勝った加藤女王。第2局の▲7八飛を▲3七桂に変えました。
里見女流王座はここまでノータイム。次の手にも3分考えただけですので、研究の範囲内と予想されます。
お互いの意地と研究がぶつかりあう将棋になりました。

 

 
第7期女流王座戦五番勝負第4局-2

里見女流王座の△5二金は26分の考慮。飛車のタテ利きを止めてしまうので、▲5五金や▲5五銀の仕掛けが気になります。
感想戦で▲5五金の変化が検討され、△同銀▲同角△3三角と角交換を挑まれると「わからない」と加藤女王。
実戦は▲1六歩△1二香と進み、「手待ちしようかと思った」という加藤女王でしたが、▲5五銀と仕掛けていきました。
5五は金から行くと角が使いやすくなりますが、少々の駒損と4六の銀の働きが気になり、どちらも一長一短です。

 

 
第7期女流王座戦五番勝負第4局-3

▲5五銀に対して、里見女流王座は△3五歩と切り返します。桂頭の守りが薄くなったところなので、タイミングとも言えます。
実戦は▲2六飛と浮いて受けました。里見女流王座は「先手が2六飛の形で8筋方面を攻めれるなら」と考えていたそうで、▲3五同歩を気にされていたようです。以下△3一飛▲4四銀△同歩▲6八飛△3五飛となってこれも難解な戦いのようです。
先手としては7八の金が浮き駒なので飛車でヒモをつけておくと安心、という見方もできるので、桂頭の対応は悩ましいところでした。

 

 
第7期女流王座戦五番勝負第4局-4

銀冠で8・9筋の位を取る手は端攻めがなくなる。これが加藤女王の狙いで、序盤に2手損してまで突かせました。
ところが後手の銀が7五にいるこの局面では8筋を攻める絶好の形になっており、里見女流王座がうまく逆用しています。
仕方のない▲8六同歩に、△6二金左と寄ったのが上手い呼吸。飛車筋を通しながら玉を堅くしており、味の良い活用です。
この辺りは先手の大駒が窮屈で、形勢はやや後手ペースに見えます。

 

 
第7期女流王座戦五番勝負第4局-5

「△5九角成で足りないと思っていた」という加藤女王の感想が残っているように、後手優勢の終盤戦。
ここで▲6四歩を指摘され、初めはあまり気乗りしなかった様子を見せた加藤女王でしたが、検討していくうちにだんだん難しいことがわかり、声のトーンが上がっていったのが印象的でした。「ラストチャンスでした」とのことです。
実戦は▲8八歩と受けた手が敗着とされました。▲8三歩の叩きが消えたことや、投了図の詰めろに対して受けが利かなくなってしまったことなどがその理由と思われます。

 
フルセットへもつれ込んだ本シリーズ。
里見女流王座からすると1・2局で負けた形で3・4局を勝っているので、気分的にはずいぶんと楽だろうと思われます。
加藤女王はここで踏ん張り切れるかがポイントとなりそうですね。
第5局は改めて振り駒が行われます。
戦型予想は里見女流王座の中飛車が大本命です。
 
 
第7期女流王座戦五番勝負第5局
里見香奈(さとみ・かな)女流王座 対 加藤桃子(かとう・ももこ)女王
2017年12月22日(金)
<将棋会館>東京都渋谷区千駄ヶ谷2-39-9
立会:飯野健二(いいの・けんじ)七段

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第7期女流王座戦 第5局 里見香奈女流王座 vs 加藤桃子女王 五番勝負
解 説:佐々木大地(ささき・だいち)四段
聞き手:宮宗紫野(みやそう・しの)女流初段

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