王位戦

第56期王位戦七番勝負第4局

羽生善治王位に広瀬章人八段が挑戦している第56期王位戦七番勝負。
第3局は147手で広瀬八段の勝ちとなりました。
シリーズ成績は、広瀬八段の1勝2敗です。

では、第3局を振り返りましょう。

第56期王位戦七番勝負第3局-1

本局は広瀬八段が先手番です。
立ち上がりは角換わり模様でしたが、羽生王位の誘導で横歩取りになりました。
近年は、矢倉は後手持ち、角換わりは先手持ち、横歩取りは不明、といった風潮を感じるので、作戦選択としては自然ですね。
そして、△8五飛+△4一玉という懐かしい形になりました。
羽生王位のこの形といえば、私は第69期名人戦七番勝負第7局の印象が強く残っています。

 

第56期王位戦七番勝負第3局-2

前述の第69期名人戦七番勝負第7局以降、研究が進み、新山崎流は後手がやれるという話を聞いたことがあります。
その代わりに、△8五飛+△5二玉型で有効とされている▲7七角~▲6八銀が、△4一玉型にも有効ではないかということで、本局の広瀬八段も採用しました。
この▲4八銀はギリギリの線をいく意味合いがあるそうで、▲1六歩なら穏やかな展開です。

 

第56期王位戦七番勝負第3局-3

▲4八銀を見た羽生王位、△6五桂から仕掛けていきました。
後手の攻め駒は、飛角桂の3枚。歩切れを加味すると、後手がややつらい印象があります。2一の桂馬が攻め駒になって、どうかという局面ですね。
ただ、広瀬八段もあまり自信を持っていたわけでもなく、「2歩得でも角を手放しているので」という旨の感想を残されています。

第56期王位戦七番勝負第3局-4

94手目の△7六桂が入り、「ようやく難しくなったと思った」と、羽生王位。
やはり、ここまでの形勢を悲観していたことが伺えます。
▲7八金右と駒が左に寄ったのを見て、△3一飛と逆サイド攻めるのがセンスの良い攻めですね。
また飛車を大きく使って、アマチュア的には気持ちの良い一手です。

 

第56期王位戦七番勝負第3局-5

ソフトによると、上図の△3一飛から後手がペースを握ったという終盤戦。
5六の馬が攻防によく働く駒で、後手勝勢を決定づけています。
そこで指された△6七銀が、残念ながら敗着となってしまいました。
▲6七同飛とされて、銀を持ったこと、飛車先が通ったことにより、後手玉に詰み筋が生じてしまったのです。
一瞬の逆転劇。
広瀬八段の終盤力が光りました。
△6七銀の代案をソフトに聞いたら、△7八成桂との答え。
なるほど、明快です。

 
1勝を返した広瀬八段。
地元北海道での勝利は、数字以上の価値があることでしょう。
次局あたりに振り飛車穴熊を、という余裕もないでしょうが、これで今シリーズが俄然盛り上がりますね。
戦型予想は、角換わりが有力、矢倉もあるかも、と予想します。

 
第56期王位戦七番勝負第4局
羽生善治(はぶ・よしはる)王位 対 広瀬章人(ひろせ・あきひと)八段
2015年8月18・19日(火・水)
9:00~
<ホテル日航福岡>福岡県福岡市博多区博多駅前2-18-25
立会:塚田泰明(つかだ・やすあき)九段
副立会:豊川孝弘(とよかわ・たかひろ)七段
大盤聞き手:安食総子(あじき・ふさこ)女流初段

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