女流王座戦

第5期女流王座戦五番勝負第2局

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加藤桃子女流王座に伊藤沙恵女流二段が挑戦する、第5期女流王座戦五番勝負。
第1局は110手で加藤女流王座の勝ちとなりました。

では、第1局を振り返りましょう。

第5期女流王座戦五番勝負第1局-1

振り駒の結果、伊藤女流二段の先手となりました。
3手目▲6六歩から矢倉を目指した先手に対して、後手は珍しいマス目に玉がいます。
これは先手が飛車先を突かないことによってできたルートで、△4二玉~△3三玉~△2二玉と角を動かさずスムーズに囲うことができます。
同じような構想は、昔、NHK杯で羽生名人が指されていたと記憶しています。

 

第5期女流王座戦五番勝負第1局-2

後手は玉を堅く囲い、先手は薄い左辺を狙っていく将棋になりました。
現代ではお互いに玉を固めてから戦うというイメージが強いせいか、こういう戦い方は新鮮に映ります。
▲6四歩と3枚利いているところに突き出した手に、△同歩もありましたが、加藤女流王座は△8二角と駒交換する展開を選びました。

 

第5期女流王座戦五番勝負第1局-3

伊藤女流二段が▲9五銀と手放し、飛車の捕獲を狙った局面で飛んできた△6八歩。
棋譜並べをしていて、とてもスマートな手に思わず声を出してしまいました。
▲同金は、△8七飛成。
▲同角は、△6七歩で拠点が残ります。
本譜の▲同玉は7九の角の利きが止まるので、△3五歩と8二の角筋を生かした攻めができるようになります。

 

第5期女流王座戦五番勝負第1局-4

後手の角による攻めが厳しく、やや先手が苦しい局面です。
そこで、2八にいた飛車をじっと2七に上がって受けたのが辛抱の一手でした。
△3七歩成で後手銀得なので、なかなか指せない一手です。
先手としては8五の飛車を取る手段が残っているからできる辛抱ともいえます。

 

第5期女流王座戦五番勝負第1局-5

棋譜コメントによると、79手目の▲3三桂で形勢を損ねたとなっていますが、うちのソフトはこの局面が分岐点と言っています。
ソフトが言うには次の▲2六飛が敗着。
本譜の△7六歩に▲8七玉と逃げたいところですが、△4八馬が両取りになってしまうため、形勢を損ねるというのです。
示した代案は▲2八飛。
本譜と同じように△7六歩には▲8七玉と寄れば、激戦だったようです。
確かにソフトの意見も一理ありますね。

 
中段玉同士の戦いを加藤女流王座が制して、初戦を飾りました。

次局は加藤女流王座の先手番です。
定跡形ではなく、また伊藤女流二段の独特な序盤が見られると予想します。
 
 
第5期女流王座戦五番勝負第2局
加藤桃子(かとう・ももこ)女流王座 対 伊藤沙恵(いとう・さえ)女流二段
2015年11月7日(土)
10:00~
<浮月楼>静岡県静岡市葵区紺屋町11-1
立会:藤井猛(ふじい・たけし)九段
記録:塚田恵梨花(つかだ・えりか)女流2級

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