プロ編入試験第3局

　
第2局は、今泉アマの先手。
もちろん、初手は▲５六歩でした。
これは、今泉アマ得意の中飛車戦法です。
対する星野四段は、序盤早々1筋の位を取りました。
超速▲３七銀戦法で升田幸三賞を受賞している星野四段ならではの序盤と言えそうですね。

星野四段は中央から戦いを起こし、さらに飛車もそちらへ。
こうなると、△８四歩～△８五歩よりも、端の2手のほうが価値が高そうです。
ニコ生で解説の石田四段が「このあたりまで研究済みではないか」と、いう旨の発言をしていました。
どうやら、星野四段の研究手順のようです。

今泉アマとしては、端の位を取られているので、早い戦いにしたいところ。
角交換を挑みましたが、お互いに打ち合ってゆっくりした流れになりました。
そして、星野四段が右金も使って押さえ込もうと力強い構想を見せます。
これに今泉アマが強く反発して、中央で激しい戦いが繰り広げられました。

　
激しく戦った結果、リードしたのは今泉アマ。
玉の堅さと駒の働きで、明らかに先手がいいですね。
とくに▲６五桂は振り飛車党なら手がしなりそうです。

　
今泉アマが終盤で見せた、相手陣の一段金。
通常では悪形の見本とされていますが、この場合は次の▲３一馬が厳しく、また一点狙いでもそれを受ける手がありません。
実戦は△７五角と打ちましたが、取ってもう一度▲６四角で完全に受けがなくなりました。