11月23・24日(土・日)に、第21期大山名人杯倉敷藤花戦第2・3局が行われ、連勝した甲斐智美女流王位が倉敷藤花を奪取しました。
甲斐さんの倉敷藤花位は初のこと。
2度目の二冠に返り咲きました。
第2局の戦型が意表をつきました。
先手の里見さんが居飛車を目指したのに対して、後手の甲斐さんが4手目△8四歩!と、横歩取り模様にしたのです。
後のないカド番で、居飛車を選択した甲斐さんの心中はいかなるものだったのでしょうか?
戦型は、横歩取り拒否型相掛かりから、腰掛け銀に進みました。
昼食休憩後は、後手の甲斐さんが駒損ながら攻め続ける展開に。
難しいところもあったようですが、そのまま攻め切りました。
第3局は改めて振り駒になり、里見さんの先手に。
戦型は、ゴキゲン中飛車に超速▲3七銀戦法となりました。
素人目には2枚銀で押さえ込みに行った先手がうまく指しているような印象でしたが、後手の甲斐さんがうまいさばきを見せて、形勢は難解。
駒がぶつかり、一直線に切りあったところで、形勢は後手に傾き、そのまま押し切った形となりました。
これで女流タイトルは、
女王・女流名人 里見香奈
女流王座 加藤桃子
倉敷藤花・女流王位 甲斐智美
女流王将 香川愛生
と、なりました。
女流棋界は群雄割拠という言葉がしっくりきそうですね。
最近では、現役A級棋士の深浦九段に勝つほど充実している甲斐女流二冠。
これからの活躍も期待しましょう。