正解図
正解は、▲１九香です。
解説
数を足すときに飛の前に香を打つのはよく見かけますが、下から打つのがこの場合の手筋です。
次の狙いは、▲２一成香△同玉▲１一飛成（図1）として、詰みが狙えます。
これが下から打った効果です。
▲２一成香が取れないので後手は△４一玉と逃げますが、▲１一飛成（図2）と飛を成って攻め合い勝ちが望めます。
図2からは▲２二成香の空き王手が厳しい狙いです。
解説のために仮に△７三桂としましたが、正解図から△９七歩成からの攻め合いには▲同香△９六歩▲同香△同銀▲２一成香で、やはり攻め合い勝ちができそうな展開です。
手順と変えて▲２一成香△同玉▲１九香も考えられますが、△２二銀打（図3）がコンピュータソフト指摘の受けで、これが難解です。
以下▲１二飛成と成ると、△３一玉▲１三香成△１一香▲２二成香△同銀で龍が捕まってしまいます。
▲１二飛成に変えて▲９八歩だと、香を渡しているため△８三香で後手の攻めは止まりません。
ちなみに正解図で△２二銀打なら、香を渡さないので後手に速い攻めがなく▲９八歩と受けて先手十分です。
この問題のポイントは、
- 飛の下から打つ香の手筋を知っているかどうか？
- それで攻め合い勝ちできるかが読めるかどうか？
- 矢倉の端を破っても△２二銀の形で案外粘りが利くことを知っているかどうか？
でした。
