糸谷哲郎竜王への挑戦権を決める三番勝負第1局が8月11日(火)に行われ、126手で渡辺明棋王が勝ちました。
渡辺棋王はあと1勝で竜王挑戦となります。
では、第1局を振り返りましょう。
振り駒の結果、永瀬六段の先手番となりました。
ここまで元竜王を3人破って来た勢いで、初代永世竜王も破りたいところでしょう。
戦型は矢倉に。
そして、最近流行の早囲いになりました。
▲6八玉のタイミングが早く、これが永瀬六段の工夫のようです。
先手は片矢倉、後手は金矢倉に囲い、玉の堅さは後手に軍配が上がります。
そうなると、先手は右側でポイントを挙げたいところです。
この△8四角で「狙いはないけれど、相手も」という旨の感想を残した渡辺棋王に、同調した永瀬六段。控室の藤井九段も、「先手が金矢倉なら」という旨のコメントを残しています。
金矢倉の堅陣に囲い、気が付けば矢倉崩しの形を作った渡辺棋王。△6四歩と攻撃陣に活を入れました。
ところが▲7五歩と突かれてみると、△6五歩と取り込めず、おかしいと思ったそうです。
△6五歩には▲同銀右△同銀▲同銀で、次に▲7四銀などがあり、先手が良くなります。
▲7五歩に対して、△5五歩と別の手段に訴え、形勢のバランスを保ちました。
終盤戦も渡辺棋王の歩使いが光ります。
まずは△4一歩と底歩で自玉を安全にし、△5六歩~△6七歩~△6八歩成と、歩で先手陣を崩しにかかります。
桂成をはさみ、△5五歩~△7六歩と、歩の手筋6連発!
これにはさすがの永瀬六段も粘れません。
強い人は歩の使い方が上手い、という言葉を改めて思い知った指し回しでした。
先手番を落としてしまった永瀬六段。
次局は後手番ですが、あわよくば千日手で先手番に、なんて考えが及ぶのも永瀬六段ならではですね。
渡辺棋王が連勝で決めるのか、永瀬六段が踏ん張るのか、注目の第2局です。
第28期竜王戦戦挑戦者決定三番勝負第2局
渡辺明(わたなべ・あきら)棋王 対 永瀬拓矢(ながせ・たくや)六段
2015年8月31日(月)
10:00~
都市センターホテル
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