将棋

将棋ソフトが詰みを逃した!?その理由を探ってみた

普段から検討で将棋ソフトにはお世話になっています。
自分の気が付かなかった手をバンバン指摘してくれて勉強になるがゆえに、評価値をほぼ盲目的に信用している、と言っても過言ではありません。

最近、「将棋ソフトが詰みを読めなかった」という話を聞きました。
詰みに関しては正確無比と言われるソフト。
本当にそんなことがあるのかを検証してみました。

 

実際に試してみた

手元にある水匠2で試したのがこちら。

後手勝勢と出ています。つまり、後手玉の詰みが読めていません。
入力した局面は7手詰め。テーマは打ち歩詰めをどう避けるか?で昔からよく知られています。
どうやら将棋ソフトが読めない条件は「打ち歩詰めを回避するための不成」が含まれる手順のようです。

ちなみに、将棋ソフトで最初に史上最長手数の詰将棋「ミクロコスモス」(1525手詰)を解いた脊尾詰なら一瞬でした。

 

将棋ソフトは不成を読めないの?

将棋ソフト「やねうら王」の開発者、磯崎元洋さんのブログから引用すると次の通り。

Bonanza以降の将棋ソフトで敵陣の歩の不成、香の2段目での不成の指し手を生成している将棋ソフトはほとんどないだろう。これを生成する(読む)と少し弱くなることはBonanzaの発表以降、周知の事実である。
将棋ソフトは本当に敵陣での歩の不成を読むと弱くなるんですか?より引用

結論) 最新ソフト+最新評価関数でも不成を生成するとR30程度弱くなるようです。
将棋ソフトは不成を生成するとどれくらい弱くなりますか?より引用

ブログ記事にもあるように、実装はできるけれどやらないのが主流らしいです。

 

まとめ

対局用の将棋ソフトは打歩詰回避の不成を含む詰みを読まないことが分かりました。でも、詰将棋専用のソフトなら一瞬です。
打ち歩詰めが絡む対局を検討する時には、評価値を鵜呑みにしない方が良さそうです。

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