お茶に含まれているビタミンCが塩素と中和する。
10代でこの実験を目の前で見せられてからというもの、お茶の健康効果をフルに生かすため浄水器を使い続けてきました。
浄水器の交換時期を向かえたのが、ちょうどこの夏。
ファインバブルのDIYで水道周りを色々調べていたので、ふと「これも自分で作れるんじゃない?」と思い立ちました。
結論から言うと、自作できます。
味を比べると、素人でも違いがはっきり分かります。例えるなら、細胞レベルで欲する美味しさ。天然塩を入れて飲むと「あれっ?こんなに甘かったっけ?」となりました。
驚くべきことに、違いは手で触るだけもわかるほどです。
そんな、自作浄水器奮闘記をまとめてみました。
水道水には塩素が入っている
厚生労働省の定める水道法施行規則第17条3号によると「給水栓における水が、遊離残留塩素を0.1mg/L(結合残留塩素の場合は、0.4mg/L)以上保持するように塩素消毒をすること。」とあります。
つまり、水道水には1リットルあたり少なくとも0.1mg以上の塩素が含まれているわけです。下限が定められているだけなので、仮に10mg/Lでも法的には問題ありません。
ちなみに、濃度の単位である「ppm(parts per million)」に直すと、「0.1ppm以上」と表せます。
塩素って身体に悪いの?
事実だけを並べていくと、主なものは次の3つ
- ビタミンCと中和する
- トリハロメタンなどの有害物質を生成する
- 活性酸素を発生させる
それらに対する私の考えは次の通り。
- お茶からビタミンCを摂取したい
- 発がん性のある有害物質を避けたい
- アンチエイジングしたい
加えて、論文を参照すると、1992年のメタ解析では、「塩素消毒された水によって、膀胱がんのリスク推定値が1.21、直腸がんは1.38に上がる」とありますし、2000年のレビュー論文では「免疫力を弱める可能性がある」との記述があります。
「君子危うきに近寄らず」の故事に習い、塩素を避けられるなら避けたいと思うのです。
塩素を除去するには?
水道水をヤシガラ活性炭に通します。
がらすびん浄水器のサイトによると、「上質ヤシガラ活性炭が、水道水中の塩素、トリハロメタン、残留農薬などの化学物質を取り除き、健康で安全な水にします。」とのこと。
また、グラフを見ると通水量15,000リットル辺りまでは塩素除去率100%、40,000リットル通水後も90%以上と効果が実証されています。
東京医科歯科大学の藤田紘一郎名誉教授へのインタビューによると「備長炭や安価な木炭でも大きな違いはないが、細かい粒状の活性炭がベスト」とのことです。
2つのリンク先に共通して書かれているのは、週に1回は活性炭を煮沸消毒することです。手間はかかりますが、市販の浄水器でカートリッジ交換することを考えればとても安価で清潔を保つことができます。
現在の運用
2リットルのペットボトルを加工して、ヤシガラ活性炭を目一杯詰めました。
1本だけでは浄水速度に不満があったので、怠惰な並列化で2本にしています。
また、家庭菜園の自動給水にヒントを得て、上に2リットルのペットボトルをひっくり返して重ねています。これに溜めた分だけ浄水される仕組みです。
今後の課題として、蛇口をひねると給水されるような仕組みにしたいと思っています。
まとめ
何度も流し台に活性炭をばらまきつつ、ようやく完成して飲んだ水の味は最高でした。
塩素やトリハロメタンなどの有害物質は飲料水よりお風呂やシャワーの方が多く取り込まれるそうなので、次はお風呂場に着手してみます。
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