昨日行われた第66回三段リーグにおいて、新四段が誕生しました。
メディアからは「史上初の女性棋士誕生なるか?」と注目されたリーグ戦でもあります。
西山朋佳三段は最終日に連勝したもの、14勝4敗で惜しくも次点。女性棋士誕生とはなりませんでした。
この「14勝4敗」って、三段リーグにおいてどのような成績なのか?
そんな疑問から、日本将棋連盟のWebサイトに掲載されている三段リーグの成績を集計してみました。
集計したデータについて
延べ参加人数:1,241人(休場者含む)
1回の平均参加人数:31.8人
1位昇段者の平均勝数:14.3勝
2位昇段者の平均勝数:13.2勝
そもそも、三段リーグって何?
奨励会(日本将棋連盟のプロ棋士養成機関)で行われるリーグ戦のこと。
将棋は四段からプロ棋士なので、プロ入りを懸けたリーグ戦です。
半年を1期とし、上位2名が四段に昇段(=プロ棋士)になります。
14勝4敗って、どのくらいなの?
今期含め、14勝4敗だったのは29名です。
内訳
・1位で昇段 12名
・2位で昇段 12名
・3位で次点 4名
・4位 1名
29名中24名(82.7%)が昇段する成績ですので、西山三段はとても惜しかったと言えます。
第39回がとてもハイレベルで、1位は15勝3敗で戸辺誠三段(現七段)。
2位が14勝4敗で佐藤天彦三段(現九段)、豊島将之三段(現竜王・名人)、伊藤真吾三段(現五段)で並び、順位の差で佐藤天彦三段が昇段しました。
過去に14勝4敗の成績を収めた三段は皆プロ棋士になっているので、西山三段には来期以降に期待がかかりますね。
最多勝利数は?
16勝2敗で、大平武洋六段、片上大輔七段、青嶋未来五段、渡辺和史四段です。
Wikipediaによると、小倉久史七段と藤原直哉七段も16勝2敗で昇段されているそうです。
最多在籍人数は?
集計期間内では最大15人の差がありました。
在籍人数に関わらず、昇段は2名なので厳しくなる回があります。
在籍人数
- 1位 39人 第54回
- 2位 37人 第55・63回
- 3位 36人 第53・56・62回
- 最小 24人 第29・31回
昇段者の中で前期順位からのランクアップ幅が大きかったのは?
いわゆる、ごぼう抜きした人数は?というデータです。
昇段者の順位変動幅
- 1位 三枚堂達也七段 29 (36人中31位 ⇒ 2位)
- 2位 上村 亘 五段 26 (33人中27位 ⇒ 1位)
- 3位 藤井 聡太七段 26 (29人中27位 ⇒ 1位)
2位と3位のランクアップ幅は同じでしたが、参加人数の多い方を上位とさせていただきました。
昇段者でない方も含めると、渡辺正和五段(旧姓:吉田)が第42回で29(34人中32位 ⇒ 3位)という記録があります。
一番の混戦になった回は?
恐らく第32回でしょう。
2位に11章7敗で8人が並び、順位の差で西尾明七段が昇段しました。
並んだ8人の中には、村山慈明七段、遠山雄亮六段、佐藤天彦九段、廣瀬章人八段(表記はWeb掲載のまま)のお名前があります。
まとめ
今回三段リーグについて調べてみて、新しい発見がたくさんありました。
データを基にこんな情報を知りたいというものがありましたら、コメントしていただければ追記します。